インプラント治療

患者さんの負担に配慮し、お口の状態に合わせたインプラント治療を提供しております。

インプラント治療は歯が抜けたところにインプラント(人工歯根)を埋め込み、その上にかぶせ物を取り付ける治療法です。(1960年にスイスのブローネマルク博士によって臨床応用が始まりました)
歯を失った部分に歯を再建する方法の一つであり、ブリッジや入れ歯などと比較して、さまざまなメリットがあります。
現在では技術もかなり進歩し、見た目もかみ心地も、天然の歯とほとんど変わらないインプラント治療が可能になりました。
当クリニックでも、メインテナンスや清掃を継続していただくことで、ほとんどのケースにおいて長期的に安定した結果を得ております。
また、当クリニックのインプラント治療は、これまでに歯科医師向けの臨床誌などでも紹介された実績があります。

当クリニックでは、4Sコンセプトを基本としたインプラント治療を行なっています。

4SコンセプトとはShort (短期間治療)、Simple (シンプル)、Small (最小限)、Safe (安全) を基本とした、
4つの「S」からなる患者さん目線のやさしいインプラント治療のことを言います。

  • Short(短期間治療)
  • Simple(シンプル)
  • Small(なるべく小さな外科処置)
  • Safe(安全)

従来の一般的なインプラント治療では、歯を抜いた後、骨ができるまで3~6ヶ月待ってからインプラントを埋入するため、その間に骨が吸収を起こしてしまい、インプラントを埋入する時には、多くの場合、小さくなった顎に骨を造成する大掛かりな手術(GBR などの骨造成手術)が必要となります。このような治療では、手術後の腫れ・痛みが出やすいだけでなく、治療期間も長くなり (7ヶ月~1年以上) 、治療費も高くなってしまいます。

それらの欠点を補うため、当クリニックでは主に、抜歯後即時埋入 (抜歯と同時にインプラントを埋入する方法) 、抜歯後早期埋入 (抜歯後1ヶ月ほどでインプラントを埋入する方法) という術式でインプラント治療を行っています。これらの方法では、抜歯後のあごの骨の吸収が起こる前に、吸収を抑えながらインプラントを埋入するため、小さな手術、また短期間で (早い場合で3ヶ月ほどで歯が出来上がります)インプラント治療が行なえます。
(抜歯後即時埋入・抜歯後早期埋入は、抜歯後の複雑な形態のあごの骨に対して、その後の骨の吸収・歯肉の治癒形態を予測してインプラントを埋入するため、特別な知識、技術を要します。)

一般的なインプラント治療の場合

抜歯後早期埋入の場合

※骨の状態によっては、抜歯後十分な治癒を待ってから、インプラント埋入を行った方がよい場合もあります。

インプラントの治療費

基本料金
手術費 インプラント埋入の手術費(インプラントを含みます。) 297,000円 (税込)
アバットメント インプラントの土台の部分のパーツ 代 22,000円 (税込)
かぶせ物 インプラント上部のかぶせ物 [前歯]
143,000円 (税込)
[奥歯]
121,000円 (税込)

※顎の骨の量が不足している場合は、別途、下記の骨造成手術等が必要になることがあります。

※インプラントが骨と結合しない場合は、再度チャレンジさせていただくか、手術費をお返しするかをさせて頂きます。

その他
CT撮影 CT撮影を行い、顎の骨の厚み、硬さ、形状などの診査を行います。 5,500円 (税込)
プロビジョナルレストレーション インプラントの上に入れる仮歯 [セメントタイプ]
11,000円 (税込)
[スクリュータイプ]
22,000円 (税込)
材料費 骨補填材
8,800円 (税込)/本
メンブレン 22,000円 (税込)/枚
サージカルステント インプラント埋入時に、インプラントの位置・方向の指標とするテンプレート 5,500円 (税込)/本
コンピューター
ガイデッドサージェリー
CT画像を元にPC上でインプラントの位置・方向をシュミレーションして作製する、精度の高いテンプレート 55,000円 (税込)
(+¥11,000(税込)/本)
追加の外科処置
ソケットリフト 歯槽頂からアプローチし、上顎洞内に骨を造成する手術 55,000円 (税込)
サイナスリフト 上顎洞側壁からアプローチし、上顎 洞内に骨を造成する手術 110,000円 (税込)
スプリットクレスト 幅の細い顎の骨を、内側から押し広 げて骨を造成する手術 55,000円 (税込)
GBR あごの外側にを骨を造成する手術 55,000円 (税込)

従来の治療法の場合

ブリッジ

両隣の歯を削ってかぶせを入れる方法です

  • 両隣の歯をかなり削るため、ダメージが大きい。
  • 形が複雑で清掃性が悪いので、再び虫歯になりやすい。
  • 歯がない部分の咬む力を、両隣の歯が負担するため、両隣の歯がダメージを受ける。

取り外し式入れ歯

金属の止め具のついた入れ歯を隣の歯にを引っかける方法です

  • 隣の歯が止め具によって揺すられるため、ダメージを受ける。
  • 止め具の見た目が良くない。
  • 取り外しが面倒。

インプラント治療例

前歯のインプラント

Before
After
主訴 前歯が折れた。
症例の特徴 右上前歯が歯根破折を起こしており、保存不可能な状態でした。
年齢・性別 60歳
治療内容 歯根破折している前歯を抜歯すると同時にインプラントを埋入。インプラントが骨との結合を確認後、補綴物を装着しました。
治療期間 4ヶ月・6回
治療費概算 インプラント埋入:270,000円(税抜)
補綴物:150,000円(税抜)
【合計】420,000円(税抜)
リスクと副作用 インプラント治療では以下のようなリスクや副作用が考えられます。
◎術後疼痛、出血
◎感染による歯性上顎洞炎
◎下顎管神経損傷によるしびれ
◎骨火傷による疼痛およびインプラントロスト
◎インプラント周囲炎

前歯のインプラント

Before
After
主訴 前歯が折れた。
症例の特徴 左上中切歯前が歯根破折し、保存不可能な状態でした。
年齢・性別 58歳
治療内容
歯根破折を起こしていた左上中切歯前を抜歯すると同時にインプラントを埋入。インプラントが骨との結合を確認後、補綴物を装着し、隣の前歯もセラミッククラウンにて修復しました。
治療期間 5ヶ月・8回
治療費概算 インプラント埋入:270,000円
補綴物:セラミッククラウン 130,000円×2本、アバットメント20,000円 
【合計】550,000円
(以上 税抜価格)
リスクと副作用 インプラント治療では以下のようなリスクや副作用が考えられます。
◎術後疼痛、出血
◎感染による歯性上顎洞炎
◎下顎管神経損傷によるしびれ
◎骨火傷による疼痛およびインプラントロスト
◎インプラント周囲炎

前歯のインプラント 20代女性

上の前から2番目の歯が先天的に欠如している患者さんに、矯正治療で歯並びを治した後、インプラント治療を行いました。

Before
After
年齢・性別 20代女性
治療費概算
リスクと副作用

インプラントQ&A

Q インプラント治療は何歳まで受けられますか?

A. 特に制限はありません。1時間くらいの外科処置に耐えうる方なら何歳でも可能と考えています。
食べたいものをおいしく食べることは、高齢者のにとってとても大切なです。それを取り戻すために、インプラント治療は非常に有効な治療法だと考えています。また、入れ歯が外れて困っているような方には、入れ歯を外れにくくするようにインプラントを使用することもでき、その場合、通常に比べてコストも低くなります。
当クリニックでも80歳以上の方が何人もインプラント治療を受けられ、多くの方が満足されています。

Q インプラント治療は何歳から受けられますか?

A. インプラント治療は、あごの骨の成長がほぼ完了する20歳前後から可能と言われています。

Q インプラント治療が受けられないのは、どういった場合ですか?

A. ほとんどの方が可能です。歯周病などであごの骨が少々無くなってしまった患者さんでも、骨のボリュームを増やす各種再生技術を併用することでインプラント治療は可能になりますし、出血傾向が高くなる薬剤を服用中の患者でも、休薬することなく施述できることが多いです。
骨粗しょう症や癌治療のために用いられるビスフォスフォネート系の薬剤を服用されている患者さんが増えていますが、その場合は、数ヶ月の休薬が必要で、その後も注意を要します。

Q 手術後、腫れや痛みはありますか?

A. 術前にしっかりと局所麻酔を行うため、手術時の痛みはほとんどありません。術後の腫れ・痛みに関しても、当院では比較的小さな範囲の外科処置でインプラントを埋入するため、少ない場合が多いですが、中には少々腫れたり、痛んだりすることもあります。

Q 治療期間はどのくらいかかりますか?

A. インプラントを埋入してから、インプラントとあごの骨が結合する期間を待ち、上のかぶせ物を作り始めます。
抜歯して時間が経っている場合、インプラントと骨が結合するまでに下あごで1ヶ月半、上あごでは2ヶ月ほどかかり、その後かぶせ物を作るのに半月~1ヶ月ほどかかります。
抜歯と同時にインプラントを埋入する場合や、抜歯後すぐにインプラントを埋入する場合は、インプラントとあごの骨が結合するまでに時間を要するため、治療期間はもう少し長くなります。

Q インプラントはどれくらいもちますか?

A. 10年間はがんばってもたせて、その後は15年、20年とインプラントの寿命を延ばすことができれば、と思います。インプラントの生みの親であるスイスのブローネマルク博士が初めて臨床応用したインプラントは、その患者様がお亡くなりになるまで41年間、問題なく機能し続けました。このことは、「よい環境が続けば、かなり長期にわたってインプラントがもつ」ことを示しています。
インプラントは虫歯になることはありませんが、周囲が不潔になったり、かむ力がかかりすぎたりすると、歯周病のようにインプラント周囲のあごの骨が吸収してしまいます。上に装着しているかぶせ物が壊れることもあります。少しでも長くもたせるためには、日々の患者様自身によるきちんとしたホームケアと、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。